Chrome for Android - モバイルウェブの高速化

Chrome for Android(ベータ版)が本日リリースされたことはご存じかと思います。この新しいブラウザは Chromium のオープンソース プロジェクトがベースになっており、Chrome デベロッパーが慣れ親しんでいる最新の HTML5 機能の多くが組み込まれています。この新機能の概要については、blog.chromium.org のリリースのお知らせと code.google.com で詳しくご紹介していますので、個人的に特に興味深い内容について手短に紹介いたします。

UI の改善

Chrome for Android を使用すると、デベロッパーは固定位置や、個別にスクロール可能な要素の overflow: scroll を使用して、最新のモバイルウェブ ユーザー インターフェースを簡単に作成できます。また、ネイティブのようなスクロール動作はデフォルトで有効になっています。Chrome for Android は古い Flexbox モデルをサポートしていますが、元の Flexbox モデルはサポートが終了しているため、新しい Flexbox に置き換えられました。DateTime 選択ツールと <input type="range"> の早期サポートもサポートされています。

高速グラフィック

Chrome for Android はハードウェア アクセラレーション キャンバスもサポートしており、パフォーマンスに優れています。また、モバイルにとって重要な requestAnimationFrame をサポートしています。これにより、ブラウザがレンダリングのタイミングを決定できるようになり、GPU を多用するアプリでバッテリー寿命をより効率的に管理できます。Chrome for Android には、File System APIIndexedDBWeb WorkerWeb Sockets など、多くの注目すべき HTML5 機能が導入されています。

リモートデバッグ

個人的に気に入っている Chrome for Android の機能は、Chrome デベロッパー ツールを使ったリモート デバッグです。リモート デバッグを使用すると、ウェブ デベロッパーは、Weinre などの高度な手法に頼ることなく、モバイル デバイス上で稼働中のアプリを簡単にデバッグできます。次の簡単なスクリーンキャストで、この機能を実際にお試しください。

リモート デバッグの詳細については、こちらのリモート デバッグに関する記事をご覧ください。

Chrome for Android(ベータ版)を Google Play からダウンロードして、ぜひお試しください。機能を使用するモバイルウェブ アプリを作成しても、 Chrome for Android でサポートされていないという場合は、これはベータ版です。これは、すでに既知の問題であるかどうかを確認してください。それ以外の場合は、バグを報告してください。

Chrome for Android がモバイルウェブ デベロッパー コミュニティにもたらすプラスの影響に期待しています。これからも皆様とともに素晴らしい機能を開発できるようになることを楽しみにしています。ご不明な点がある場合は、こちらのよくある質問で、すでに回答がないかご確認ください。それ以外に、Chrome 固有のモバイルウェブ開発について質問がある場合は、google-chrome と android タグを付けて Stack Overflow に投稿してください。